2006年 03月 09日
リチャード・ニクソン暗殺を企てた男
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評価:☆☆☆☆
ショーン・ペンの役作りの凄まじさに圧倒された。監督もコレデモカと言わんばかりにショーペンを撮る。その仕草を、表情を、微妙に変化する立ち姿を。
脚本も良く練られている。ブラックパンサーに寄付をしたり、誠実な商法を説いたり、黒人の友人との共同事業を目指したりと、男の正義感と誠実さを丹念に描いている。特に勤め先の家具店のボスが秀抜。多少の社会経験がある者ならば、よく似た上役に出会ったことがあるはずであり、愚にもつかないビジネス精神論に憤りを感じた経験もあるはずだ。つまり、観客の共感を得たり、同情を惹く仕掛けが巧みに施されている。
一人の男が、妻との復縁を切実に望み、前向きに、まっとうに生きようとするが、社会に適合できず、家庭に裏切られ、最後に賭けた事業の夢も打ち砕かれ、親族にまで見放され、全てが裏目に出て奈落の底に堕ちてゆく。なるほど、犯罪者はこの様にして生まれるのかと納得してしまうほどショーン・ペンの演技にはリアリティがあった。とくに最後のシーンが好きだ。玩具の飛行機を手に、部屋の中を子供の様に遊ぶ姿が愛おしい。
ショーン・ペンなくして、この映画の成功はなかった。ただひとつ難点があるとすれば「ショーンペンのための映画」になってしまったことだろうか。
製作:2004年 米
監督:ニルス・ミュラー
出演:ショーン・ペン/ナオミ・ワッツ/ドン・チードル/ ジャック・トンプソン
発売日:2006年1月27日
ショーン・ペンの役作りの凄まじさに圧倒された。監督もコレデモカと言わんばかりにショーペンを撮る。その仕草を、表情を、微妙に変化する立ち姿を。
脚本も良く練られている。ブラックパンサーに寄付をしたり、誠実な商法を説いたり、黒人の友人との共同事業を目指したりと、男の正義感と誠実さを丹念に描いている。特に勤め先の家具店のボスが秀抜。多少の社会経験がある者ならば、よく似た上役に出会ったことがあるはずであり、愚にもつかないビジネス精神論に憤りを感じた経験もあるはずだ。つまり、観客の共感を得たり、同情を惹く仕掛けが巧みに施されている。
一人の男が、妻との復縁を切実に望み、前向きに、まっとうに生きようとするが、社会に適合できず、家庭に裏切られ、最後に賭けた事業の夢も打ち砕かれ、親族にまで見放され、全てが裏目に出て奈落の底に堕ちてゆく。なるほど、犯罪者はこの様にして生まれるのかと納得してしまうほどショーン・ペンの演技にはリアリティがあった。とくに最後のシーンが好きだ。玩具の飛行機を手に、部屋の中を子供の様に遊ぶ姿が愛おしい。
ショーン・ペンなくして、この映画の成功はなかった。ただひとつ難点があるとすれば「ショーンペンのための映画」になってしまったことだろうか。
製作:2004年 米
監督:ニルス・ミュラー
出演:ショーン・ペン/ナオミ・ワッツ/ドン・チードル/ ジャック・トンプソン
発売日:2006年1月27日
by movrev
| 2006-03-09 00:19
| 観る価値アリ